キーボードを使うゾウ!

2001/01/08 Update!



Written by NAS芹沢 nasseri@cwa.bai.ne.jp



Palmは、スタイラスで入力できる「Graffiti」(グラフィティ)という機構を搭載しています。
つまりスタイラスで入力することを基本として作られたマシンです。
パソコンとの連携を前提として作られてきたPalmは、パソコンで入力した情報をPalmで持ち歩いて閲覧する、ということが多かったのです。

しかし、Palm本体だけで大量の文章を入力するユーザーが増えてきました。
そこで周辺機器としてさまざまなキーボードが発売されています。
私が所有しているキーボードについてまとめてみました。

ただし、キーボードというのは各個人で好みにかなり差があります。
その人にあったキーボードというのも、みんな違うはずです。
私の意見だけを参考にせず、ぜひご自分で一度触ってみたり、他のサイトに載っているレビューもご覧になってください。


目次
Graffitiについて
GoType!
SH-Keys
ThumbType
Happy Hacking Cradle & Keyboard
Silkyboard
Palm Portable Keyboard(Targus Stoaway Portable Keyboard)New!
おわりに



Graffitiについて


キーボードの話に入る前に、ここで Grafittiについて簡単に説明します。

Graffiti(グラフィティ)とは、PalmOS搭載機で採用されているスタイラスによる独特なペン入力法です。
「独特な」と書くと、普通に字を書くのより難しいのかと思われるかもしれませんが、それよりも簡略化された実に効率的な入力方法です。
すべてのアルファベットを一筆書きする要領で入力することができます。

Graffitiについては石橋氏のサイト、PalmGiraffeの「Graffiti Help+」というコーナーがわかりやすいです。
ぜひ一度ご覧ください。

さて、Graffitiは練習すればそこそこ速く書けるようになりますが、さすがにスタイラスで入力する速さには限界があります
Palmは本来パソコンと連携して使う設計のため、出た当初はデータの入力は主にパソコンで行い、Palmで持ち歩いて見る、という使い方が想定されていました。
しかし、Palm本体の大容量化によりその用途が多岐に広がってきたことや、別売のバックアップモジュールを使うことでパソコンなしの使用形態も実現できる Visorなど、Palm単体で使う機会がどんどん増えてきました。
そこで、Palmで効率よく入力するために、さまざまなキーボードが発売されていくのです。

自分が使いたいと思うソフトウェアを自由に入れることができる Palmは、さまざまな周辺機器の登場によってハードウェアさえも個人の好みに応じて「選ぶ」ことができる時代になったのです。
キーボードもその周辺機器の一つでしょう。

それでは、個性豊かなキーボードたちを見ていきましょう。




GoType!


「GoType!」はLandWare社のPalm専用キーボードです。
Palm III系(WorkPad系)用の「GoType!」とPalmV(WorkPad c3系)の「GoType!Pro for PalmV」、Visor用の「GoType!Pro for Handspring」があります。
私は「GoType!」を購入しました。
筆者のGoType!はグレーですが、WorkPadと同じ黒色のものもあります。


[追加 2001/01/08]
現在 Palm III用の GoType!は「GoType! Pro for Palm III」という新しい製品になっています。
この機種からHotSyncができるようになりました。


GoType!の箱
「GoType!」のパッケージ

ではまず、GoType!にPalmを装着する手順を見てください。

閉じた状態から・・・ スタンドを引き出して あとは開くだけ
まずは閉じた状態から、転倒防止スタンドを引っぱり出します。
そしてぱかっとふたを開くと、キーボードが現れます。

Palm IIIを装着
そしてふたの部分に Palm IIIを装着すればセット完了!
愛用のスタイラス(すたぼQ)も差してみました。

特徴ですが、まず電池等のバッテリーが不要だという点です。
もちろんPalm本体のバッテリを使うので、文字を入力していくにつれてPalm本体のバッテリはキーボードを使わないときより減少します。
次に、Palm専用なのでPalmの操作に特化したキーがあることです。

Palm特有のキーを多数配置
「Done」「Command」「ShortCut」など、Palm特有のキーを多数配置
左上の穴はスタイラスを入れておく穴(右にもあります)

LandWare社のサイトに日本語用ドライバがあり、これをダウンロードすれば漢字変換に関するキーなどをサポートしています。
まさにパソコン感覚で入力できるので、操作をたくさん覚えなくてもいけます。

J-OSのOn/Offもキーボードで
J-OSでの日本語入力画面も GoType!上の「Command」キー+「スペース」キーでOn/Offが可能
パソコンに近い入力環境で楽々


さて、筆者はというと、あまり使ってません。
私は電車通勤なのでこれほど大きなものを運ぶ気にならなかったのです。
なので今は家で原稿を書く際、パソコンで書くのに飽きたときにたまに使ってます。(^_^;

GoType!専用ケース
一応別売のケース(GoType! Carry Case)を買ったものの、結局かさばるので持ち運ばず・・・
ケースは Palm本体やモデム等を入れることができるポケットが2つ
このケース以外にGoType!キーボードのみを収納するGoType! Leather Caseというのもあります。


キーボードとしての出来はよいので(キータッチもまあまあ)、この大きさなら持ち歩けるという方は十分候補に入れてよい製品だと思います。
また、PalmV(WorkPad c3)用の「GoType!Pro」では、HotSync機能や充電機能も新たに付加されており、ますます使いやすくなっています。




SH-Keys


「SH-Keys」は、しなの富士通製作のPalm専用片手用キーボードです。
製品は左手用と右手用があります。
さらに、Palm III系(WorkPad系)用と PalmV(WorkPad c3系)用があります。
筆者が持っているのは Palm III系用のグレーですが、WorkPadと同じ黒色のものもあります。

SH-Keys
これが「SH-Keys」だ!(写真は左手用)

接続開始 スタンドを引き出してPalm挿入口を斜めに曲げる Palmをはめこみます 前から見たところ
転倒防止スタンドを引き出し、Palm挿入口を斜めにして(しなくてもよいが)本体を装着

特徴は、もちろん片手入力するための独特のキーボードでしょう。

キー拡大図
SH-Keysのキーボード(写真は左手用)

慣れるのには相当な練習が必要です。
残念ながら使いこなしている方は少ないようです(私も練習しましたが、挫折しました)。
片手で扱うので、もう片方の手で別のこと(書類を持つ、SH-Keysの底を支える等)ができます。

入力用の標準ドライバも同梱されていますがいまいちなので、山田達司氏作のCom-JIM2(シェアウェア)というソフトが実質必要です。
このソフトは、片手による数回のキー入力で1つの文字(ひらがな、記号等)を入力するものです。
Palm単体で画面をキーボードとしても使えるのですが、SH-Keys用のモードを持っています。

なお、遠藤氏の FatalKeyというソフトもありますが、まだβ版です。

では、私のSH-Keys(左手用です)で Com-JIM2を使って入力しているところを見てください。
以下の例では「中(ちゅう)」という漢字をメモ帳に入力しているところです。

「た」を押して
まずは「ちゅ」を入力するために、最初の文字「ち」の母音である「た」を押します
画面下半分を占めているキーボードイメージはSH-Keysのキー配置に対応しています

「ちゅ」を押して
「た」母音の文字が出てくるので「ちゅ」を押します。

「あ」を押して
はじめに戻るので次は「う」の母音である「あ」を押します

「う」を押して
「あ」母音の文字が出てくるので「う」を押します。
これでひらがなで「ちゅう」と入ったので「変換」を押します

「変換」を押して
漢字の候補を選んで「確定」を押します

入力完了
以上で「中」という漢字を入力できました

なお、この例では別のJ-OS用辞書を使っているのですが、Com-JIM2と使うときに便利なJ-OS用辞書「dic-it for Com-JIM」が石橋氏のサイトPalmGiraffeで公開されています。
この辞書を使うとさらに変換効率があがります。


いかがでしょうか?
速く入力するにはかなりの練習が必要です。
しかし慣れてしまえばブラインドタイプもできるようですが、なかなかそこまでいくか・・・。
(真ん中あたりのキーがまわりのキーよりほんの少し高さが違う設計なので指を置いていれば一応ホームポジションの位置はつかめます)

私は左手用を購入して、普段使わない左手を使って入力できるようになろうと練習しましたが、挫折しました(すんまへん)。(^_^;
ただ聞くところによると常用されている方もおられるそうなので、最後は自分との相性でしょうか。
いきなり買うにしてもそれなりの値段がするので、興味がある方は一度どこかで試されることをおすすめします。

なお、Kentaro氏のサイト、wooden-bearに「SH-Keys復興計画」というSH-Keys応援コーナーがあります。
私もこのサイトを見てもう一度がんばってみようかなという気になっています。

余談:個人的には・・・Ta○ Ste○ Musi○がこのキーボードに対応して欲しいです。(^_^;




ThumbType


「ThumbType」はオカヤ システムウェア製のGraffitiエリアに貼るキーボードです。
WorkPad用(Palm III用)と WorkPad c3用(PalmV用)があります。
私は Palm III用に WorkPad用を購入しました。

ThumbType
「ThumbType」のパッケージ
CDケースになっていてドライバもCD-ROMで入っています

特徴は「ThumbType」という名前が示す通り、左右の親指で入力することです。
キーボード本体であるシートは、Graffitiエリアに貼ります。
そして本体にドライバソフトを入れて設定すると使えるようになります。

こんな大きさです
左がThumbType本体
小さくて薄い

シートは特殊な粘着性をもっており、何度でも貼ってはがせるようになっています。
使わないときはどこかに貼り付けておくのが便利です。

本体に貼り付けたところ
本体に貼り付けたところ
何度でも貼ってはがせる優れモノ

これだけ狭いのに、なぜ親指だけで入力できるのか?
実はキーボード部分にはキー1つ1つに小さな突起が付いており、これを押すことによって正確な入力ができます。
この小さなキーボードには、さまざまなアイデアがぎゅっと詰まっているのです。

拡大写真
キーボード部分の拡大写真
親指で押しやすいようにキーの配置をかなり研究した跡がうかがえる

ハードだけではありません。
ドライバソフトも最新版ではユーザーの要望を取り入れ、非常に使いやすいものに仕上がっています。
(ユーザー登録すれば最新版をダウンロードできます)
必要な操作がキーボード上だけでできるように、ThumbType有効/無効の切替、ソフト的なGraffitiエリアや、ランチャーソフトとの連携機能まで装備しています。
もちろん、本物のGraffitiエリアがまったく見えなくなってしまうので、使いたいソフトによってはThumbTypeを導入することでうまく動かなくなることがあるかもしれません。

ソフト的にGraffitiエリアを使える
「g」と書いてある特殊なキーを押せば、なんと画面上にソフト的にGraffitiエリアが出現!

fnキーでここまで操作できる
「fn」と書いてある特殊キーを押せばメニューが出現
次に押すキーによってこれだけの操作ができる
例えば、「fn」→「F」で検索(Find)


斬新な発想がすばらしいThumbType。
持ち運びもまったく苦になりません。
ただ、やはり慣れるにはある程度の練習が必要です。

私はしばらく練習してみましたが、どうしても普段していない「親指で押す」という行為がしっくりこなかったので今は使っていません。
どちらかというと、長年パソコンを使ってきた私は外付キーボードの方が向いているようです。

ThumbTypeに関しては常用されているユーザーはそれなりに多いようです。
ほんとに使いこなすと高速入力もできるようですね。
オカヤ システムウェアさんのサポートもかなりのもので、ユーザーの意見を反映してドライバが改版されています。
また、ウレマン氏のサイトOff-off Palmwayに ThumbTypeについて語り合う掲示板もあります。
興味のある方はこれらのサイトを覗いてみましょう。




Happy Hacking Cradle & Keyboard


「Happy Hacking Cradle」とは、PFU製のクレードル機能兼PS/2キーボードアダプタです。
Palm III系(WorkPad 30J系)マシンで使うことができます。

「Happy Hacking Keyboard」は、PFU製のコンパクトで使いやすい PS/2キーボードです。

パッケージ
上が「Happy Hacking Keyboard Lite」、下が「Happy Hacking Cradle」のパッケージ

日本語版と英語版が存在するようですが、私が買ったのは日本語用ドライバが付いていたので日本語版だと思います。
この製品も、グレーと黒があるようですが、私のはPalm IIIに合わせてグレーです。


Palm IIIとほぼ同じ大きさ 開いたところ
Palm IIIとほぼ同じ大きさ
開くとPalm IIIを差し込む部分が見える
開いたふたでPalmの背面を支えるという実に無駄のない作り

Happy Hacking Cradleでキーボードを使うには、単3乾電池が2本必要です。
面倒ですが、Palm本体のバッテリーを消費しないというのを利点ととらえることもできます。

裏面
単3乾電池2本で動作する
(今回は筆者が普段使っている充電式の単3ニッケル水素電池を使用)
上のほうを見ると、Palm III と似た構造のシリアルポートがあるのがわかる

上の写真の一番上のほうを見ていただくとわかると思いますが、 Palm IIIのと非常に似た作りのシリアルポートを装備しています。
これにより、Palm III用の周辺機器が一部使えます(全部ではありません)。
つまりキーボードを接続したまま他の一部の周辺機器を使うことができるのです。
もちろん製品に「クレードル」という名がついているとおり、ポートに HotSyncケーブルをつなぐとクレードルとしても使えます。

その他の仕様についてはPFUのサイトにある詳細をご覧ください。

装着完了
Palm IIIをのせてみたところ
普通のクレードルみたい

さて、後回しになってしまいましたが、一番の特徴はもちろん自分の好きな PS/2キーボードが使えるということです。
今回は PFU製の Happy Hacking Keyboard Liteを使いましたが、たいていの PS/2キーボードは使えるようです。
(仕様的にキーボードによっては使えないものもあるようなので気になる方は調べましょう)

キーボードと接続
キーボードと接続(写真は Happy Hacking Keyboard Lite)

自分が普段使っている、PS/2キーボードを使って入力するのがこれほど楽なのかとあらためて思い知らされました。
好きなキーボードを探して使えるというのは、どんなキーボードを強制的に押しつけられるよりもいいですね。
日本語用ドライバもそれなりに使えるので漢字変換などは問題ありません。

ただ、Palmと接続 → Happy Hacking Cradleの電源オン、Palmの電源オン、Palm内のドライバソフトのオン、という手順がやや面倒です。
はじめのうちは使っていて手順を間違えたりしました。

私はGoType!のように、たまに屋内で使うのみにとどまっています。
いくら Happy Hacking Keyboardが小さいとはいえ、私としてはGoType!と同様大きさ的に持ち運ぶまでには至りませんでした。
(そこまでするなら Libretto持って行こうかな・・・となったりします)
しかし、もし出先に PS/2キーボードがある、というのがあらかじめわかっていれば、Cradleだけ持って行って出先でPS/2キーボードを借りるという手も使えますし、GoType!よりは融通がきくでしょう。

最悪、Palmで使えないと自分が判断したら、キーボードはパソコンで使って、CradleはHotSync専用にするという手もありかも。(^_^;




Silkyboard


「Silkyboard」はSOFTAVA社の、シールタイプのキーボードです。
各機種用が出ています。
詳しくはSOFTAVA社のサイトをご覧ください。

今回私は Palm III用(「Classic」と呼ぶらしい)を買いました。
他機種用の製品は若干異なるところがあります。

SILKYBOARD
「Silkyboard」のパッケージ
パッケージというよりは、ただの薄いマニュアルに付属物をはさんでいるという感じ

中にはキーボードのイメージが印刷してあるシール(12枚組)とシールを貼るときの補助に使う透明なプラスティックのバーが入っています。
これを使って Palm本体にシールを貼ります。

マニュアルとシール
マニュアルを開いたところ
Palm本体に貼るシールが1シート(12枚)、シールを貼るときに使う補助スティックが3本

これら以外に、シリアルナンバーを書いた紙が入っています。
この番号を使ってSOFTAVA社のサイトで登録(Register)するとドライバをダウンロードできるようになります。
こうして手に入れたドライバソフトを Palmに入れると準備完了です。

Palm IIIにシールを貼ってみました。
シールは ThumbTypeのように技術力を結集したものではなく、単なる紙で出来たシールです。

Palm IIIに貼ったところ
Palm IIIに貼ってみた
ほんとに「ただの」シール

ドライバソフトはタップする場所を調べているだけのようです。
つまりドライバソフトがメインというわけですね。

特徴はタップすればシールに書いてある通りの動作をし、Graffiti入力すればGraffitiの通りの動作をすることです。
例えば、キーボードの「A」を軽く「ちょん」とタップすると「A」が入力されます。
しかし、シールを貼ったまま(ドライバソフトもonにしたまま)で Graffiti入力すると、その文字がちゃんと入力できます。
つまりスタイラスが Graffitiエリアを押さえている時間を計って、短ければシールに印刷されているキーボードのイメージを、長ければ一筆書きしていると判断してGraffitiのイメージを認識させるのです。

設定画面
マニュアル内のドライバソフトの説明部分
キーボード入力なのかGraffiti入力なのかを何秒タップしているかで切り分けることができる

私が一番便利だと思ったのが、記号入力が簡単なことです。
例えば、キーボードの「1」を軽く「ちょん」とタップすると「1」が入力されるのですが、同じ場所を心持ち長めに「ちょ〜ん」とタップすると、なんと「!」が入力できるのです。
パソコンでいうところのSHIFTキー動作ですね。
これには感心しました。
私は記号入力のGraffitiを全然覚えていないので、初めてやってみたときはうれしかったです。

シール部分の拡大写真
シールの拡大写真
一般的なキーボードと同じ配列でわかりやすい

しかし欠点もいろいろあります。
まず、添付のシールが弱いこと。
しばらく使っているとすぐにボロボロになってきます。
12枚しか付いてないのでその後を考えると面倒です。

次にピリオドが入力しにくいこと。
いつもならGraffitiエリアで適当にちょんちょんとやれば簡単ですが、ドライバがonのときはキーボード認識して文字が入力されてしまいます。
同じように「Home」「Menu」など、シルクキーもそのままでは押せません(Silkyboard特有のスタイラス入力が必要)。

さらにGraffitiエリアが見えないこと。
これはThumbTypeもそうなんですが、こちらはただのシールなので、貼ってはがしたら終わりです。
シールは二度と使えません。
せっかくGraffitiも同時に使えるのにエリアが見えないのは、工夫が足りないと思います。

というわけで、付属のシールを全部使い切っても、また自分で適当なシールを作れるという方なら、まあまあ使えるかなと思います。
逆にいえば自分でオリジナルデザインのキーボードシールを作ることができます。


<以下おまけ>

私は添付のシールではあまり使う気にならなかったので、シールを自作してみようかと思っていました。
そんなとき、幕2Kで偶然 Lime氏に自作のシールをいただきました。

Lime Translucent Special
これが Lime Translucent Special(勝手に命名)
もちろん非売品
トランスルーセントなのでPalm IIIe SEに付けてみると、よく似合いました。
Palm IIIはやめて IIIe SEで使おうっと。

いや〜標準添付のシールより何百倍も美しい出来です。(^-^)
しかも透けてます。
(ぜひ写真をクリックして拡大したところを見てください)
Graffitiエリアが見えるだけで使い勝手が全然違いますね。
かなり便利です。




Palm Portable Keyboard
(Targus Stoaway Portable Keyboard)



「Palm Portable Keyboard」はPalm Computing純正の折りたたみキーボード(英語版)です。
英語版のPalm各機種用が出ています。

Palm IIIc日本語版、Palm M100日本語版、Palm Vx日本語版(WorkPad c3 50J)には、日本のパームコンピューティングより、ポータブルキーボードという名前で発売されています。
こちらは日本語変換のための「ATOK for PalmOS」が標準添付されており、たいへんお買い得です。
日本語版Palmをお持ちの方で興味のある方はパームコンピューティングのサイトをご覧ください。

また、Visorにもターガスから「ストアウェイ・ポータブルキーボード」という名前で発売されています。
日本語版Visorをお持ちの方で興味のある方はターガスのサイトをご覧ください。


筆者は英語版の Palm III用、PalmV用、そして英語版Visor用を買いました(買いすぎか?)。
理由は筆者のPalmはほとんど英語版だからです。
しかし、英語版キーボードでも標準のドライバ以外に、FocV Projectのキーボードドライバ「KB for PPK」などを使って、自分が使いやすいようにある程度カスタマイズできます。
でも英語版だとATOKが付いてないので、日本語版Palmのユーザーの方は日本語版のキーボードをおすすめします。
(日本語版でもVisor用だけはATOKが付いていません)

Palm Portable Keyboard
上:Palm III用、PalmV用 Palm Portable Keyboard
下:Visor用 Stoaway Poartable Keyboard


特徴は、コンパクトに折りたためること、しかもノートパソコン並みの大きくて打ちやすいキーというモバイラーにとっては夢のようなものです。

Palm Portable Keyboard
折りたたんだ状態から・・・

開き始めたところ
おもむろにパカっと開いていき・・・

広げてPalm本体を載せる器具を引き出す
広げた状態で本体を乗せるところを引っ張り出して・・・

左右のキーボードを内側に寄せてPalm本体を載せる
左右のキーボード部分を内側に寄せて完成!
う〜ん、かっこいい!

この動きははじめて見る人を必ず驚かせます。
よくもこれだけの大きさのキーボードをあそこまで折りたためるようにしたな、という感じです。


ノートパソコンと変わらないキーピッチ
ノートパソコン並の大きさになっているキーボードが非常に打ちやすい
上が Palm Portable Keyboard
下が筆者が使っているA4サイズのノートパソコン(DynaBook)のキーボード


折りたためるからといってキーボードの打ちやすさが損なわれているわけではありません。
ノートパソコン並のキーの打ちやすさがなかなか快適です。

特殊キーも充実
Palm本体の4つのボタンに相当するキーも用意
キーボード操作でメモ帳などに移ることができる


逆に欠点ですが、まず、膝の上で使えないということ。
これはどういうことかといいますと、このキーボードは広げた状態でも真ん中から折れ曲がるようになっています。
そのため、どうしても広い水平な場所に置く必要があります。

水平な場所で使わないと折れ曲がる
勝手に折れ曲がるので膝の上では使いにくい


あとはやはり、折りたたみ式であるためどうしても耐久性にやや心配があることでしょう。
実際、使い込みすぎて(広げたり折りたたんだりし過ぎ?)折れ曲がる部分を壊してしまった人を筆者は知っています。
まあ、かなり酷使していたようなので特別な例かもしれません。
それなりには強度を保っているのでしょうが、折りたたみ式ではない普通のキーボードよりは、気をつけて扱う必要があると思います。

総合的には素晴らしいキーボードであるといえます。
かっこいいのでとりあえず1台持っておいても面白いでしょう。




おわりに


Palm用のキーボードも豊富になってきました。

私は結局 Graffitiを一番使っています。
いままであまり長文を Palmで入力する機会がなかったからかもしれません。
紹介した中では Palm Potable Keyboardがやはり使いやすいかなと思います。
ただし、キーストロークがもっと深いほうが好き、という方もおられるでしょうね。
最後は好みになるでしょう。

あなたも自分にとって一番のキーボードを見つけて「快適入力生活」、はじめませんか?




更新履歴

2000/03/12 初版
2001/01/08 「Palm Potable Keyboard」(Targus Stoaway Portable Keyboard)を追加



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