PalmVを日本語化するゾウ!
PalmVを買ったけど、Palm Desktopをどうやって日本語化したらよいかわからない、J-OSのインストール方法が難しい、という声が最近増えているようです。
そこで、Windowsパソコンを使って PalmVを日本語化する手順をまとめてみました。
PalmV以外の機種の日本語化については、付録のPalmV以外の PalmOSマシンを日本語化するときの補足をあわせてごらんください。
目次
1 PalmVを買う
2 クレードルをパソコンに接続する
3 PalmVをクレイドルに乗せて充電する
4 Palm Desktopをパソコンにインストール
5 Palm Desktopを日本語化
6 J-OS IIIx のインストール
付録:PalmV以外の PalmOSマシンを日本語化するときの補足
おわりに
1 PalmVを買う
当たり前ですが、PalmVを買いましょう。(^_^)
人生で一番幸せな瞬間です(大げさな)。
2 クレードルをパソコンに接続する
PalmVの箱からクレードルを取り出し、パソコンのシリアルコネクタにつなぎます。
後で必要なので、つないだポート番号(COM1とか)を覚えておきましょう。
電源コンセントをさすのもお忘れなく。
3 PalmVをクレイドルに乗せて充電する
次に、PalmVをクレイドルに乗せて充電します。
買ってきて初めての充電だけは2時間以上(だったかな)かかります。
PalmVを買ってきた興奮を抑えて、冷静になるためにしばらく充電させておいて別のことをしましょう。(^_^)
ちなみに、私は Palm IIIで遊んでいました(意味なし)。(^_^;
4 Palm Desktopをパソコンにインストール
いよいよ Palm Desktopをインストールします。
「Palm Desktop Organizer Software」のCD−ROMをパソコンにセットします。
CDが自動起動になっている場合はそのまま待てば、自動起動を解除している方はCD−ROMの autorun.exe を起動すると以下の画面が出てきます。
「INSTALL」をクリックします。
しばらくして「Installing Palm desktop 3.0.1」という画面になって以下のウインドウが出ます。
「Next >」をクリックして次に進みます。
上のように、Palm Desktopをインストールする前に、
「1 クレードルをパソコンに接続してください」
「2 PalmVがクレードルに乗っていたら、はずしてください」
との注意がでます。
確認してOKなら、「Next >」をクリックします。
インストールの仕方(Typical:標準インストール/Custom:カスタムインストール)とインストールする場所(ディレクトリ)を聞いてきます。
好みに応じて変えてもよいですが、通常はこのまま「Next >」をクリックします。
PalmVのユーザーネームを何にするか聞いてきます。
何にするかは自分で決めて、ユーザーネームを入力します。
なお、ユーザーネームはシェアウェアを購入するときに使ったりするので、海外のシェアウェアを購入することも考えて、全角日本語で入れるのは避けて、半角アルファベットにするのが無難です。
シリアルポートのセットアップ画面になります。
「OK」をクリックします。
クレードルをつなげたシリアルポートを選び、「OK」をクリックします。
マイクロソフトのExcelのマクロエラーがどうこうと出てきます。
(私のパソコンはエクセルが入っていないから出るものと思われます)
なんだかよくわかんないので無視します(おい)。(^_^;
あと、注意書きとして、
「マイクロソフトのワードやエクセルを立ち上げている場合は、それを終わらせてからPalm Desktopをインストールしてください」
とかいわれる(訳自信なし)ので従いましょう。
「Next >」をクリックします
CD−ROMからインストールがはじまります。
終わると次の画面になります。
メールの設定を行うかと聞いてきます。
マイクロソフトの「Exchange4.0」や「Outlook」、ロータスの「cc:Mail」などとの連携が設定できるようですが、私はこれらのメーラーを使っていません。
というわけで私は「No」をクリックします。
ご自分の環境に合わせて「Yes」または「No」を選択してください。
(というわけで「Yes」をクリックしたときの解説はなし。ごめん。)
セットアップが完了しました。
終了後に「クイックツアー」を見たい方は、チェックを入れましょう。
「Finish」をクリックします。
すると、デスクトップ上に「Palm Desktop」のアイコンが出来ているはずです。
さらにタスクバーのところに赤い矢印と青い矢印が戯れている(?)ような、HotSync Managerが常駐します。
これを右クリックして、「Setup」を選び、必要な項目を設定できます。
(いじるとしても、LocalのところのSpeed(通信速度)くらいだと思います)
5 Palm Desktopを日本語化
PalmVに付属している、Palm Desktopはもちろん英語版なので、そのままだと日本語の住所などをパソコン上に表示させると文字化けが起こります。
試しにそのまま使ってみると・・・
すべての日本語が化けています。
では、これを解消して日本語が表示されるようにします。
Palm Desktopの日本語化といえば、S.P.C.のDancin' on the Palmにある「Desktop日本語化パッチ」を使います。
まず、このサイトから「Palm Desktop 3.0.1 日本語化パッチ Release 1」(pd301j.zip)をダウンロードします。
次に、「WSP」(WSPxxx.LZH)をダウンロードします。
「WSP」は、ここからダウンロードできます。
以上2つダウンロードできたら、先ほどPalm Desktopをインストールしたディレクトリ(先ほどの「4」項における例では「c:\Palm」でした)に、以下の2つのファイルを解凍してください。
(ここでは解凍の仕方は省略しますが、わからない方は窓の杜のKANAのオンラインソフト奮闘記第3回などを参考にされるとよいでしょう)
「Palm Desktop 3.0.1 日本語化パッチ Release 1」pd301j.zipからPD301J.COM
「WSP」WSPxxx.LZHからWSP.COM
「MS-DOSプロンプト」を起動します。
(「スタートメニュー」→「プログラム」→「MS-DOSプロンプト」)
上の例のように、キーボードからコマンドで、Palm Desktopをインストールしたディレクトリへ移動します。
(cd [ドライブ名]:\[ディレクトリ名])
ここで、念のために「dir /w」などで、PD301J.COMと WSP.COMがあることを確認してもよいでしょう。
では、いよいよパッチを当てます。
パッチを当てる前に、万が一失敗したときのことを考えて、パッチを当てるファイルのバックアップを取っておいてもよいでしょう。
対象ファイルは
palm.exe
date20.dll
memo20.dll
addr20.dll
pdcmn20.dll
pdcmn21.dll
todo20.dll
です。
Palm Desktopが起動していないことを確認してから、WSPを実行してパッチを当てます。
(WSP -T pd301j.com)
「処理を開始しますか?」と聞かれるので、「y」を入力します。
更新が完了しました。
「exit」でMS-DOSプロンプトを閉じます。
以上で完了です。
Palm Desktopを立ち上げて、見てみましょう。
日本語になってます〜。幸せ。(T_T) (泣くなよ)
6 J-OS IIIx のインストール
パソコンの設定が一通り終わったら、次はPalmV自身の日本語化です。
今回は私が市販の「J-OS III」パッケージ版を持っていることもあり、「J-OS III」のパッケージ版とインターネット上で公開されている、J-OS IIIを J-OS IIIxにバージョンアップする「J-OS IIIxアップデータ」(無償)を使って、J-OS IIIx 環境を作ってみます。
今からJ-OSを購入しようとされている方は、「J-OS IIIx」のパッケージ版がイケショップから発売されているのでそれを買えば、もっと簡単なはずです。
まず、「J-OS III」を買ってきます。
次に、イケショップのサイトにある、J-OS IIIx Updaterのページから、「アップデータ」(jos3xsmallupdater.zip)をダウンロードします。
J-OS IIIのCD−ROMの中でインストールしなければならないものは以下のファイルです。
<J-OS本体関連>
jos3key.prc
<恵梨沙フォント>
ELISA.prc
<辞書>
dic-s.prc
dic-m.prc
dic-l.prc
のうちどれか1つを(メモリの余裕を考えて)入れます
<ラージフォント> これは必須ではありません。メモリの余裕に応じて入れましょう。
font-l.prc
J-OS IIIのパッケージに付いているもの以外にも、さまざまな種類のラージフォントが存在します。
(例えば、あじぽんさんが公開されている「ダメ字」「ダサ字」など)
自分の好きなラージフォントを入れて使いましょう。
次に、アップデータの中でインストールしなければならないものは以下のファイルです。
<J-OS本体関連>
jos3x.prc
<日本語ローカライザー関連>
PalmVのメニューを日本語化するローカライザーです。
必要に応じて入れましょう。
通常は全部入れたらよいのですが、メニューが英語の方がかっこいい、と思う方も多いようなので好みで入れる入れないを決めてもよいでしょう。
なお、Date-loc.prcをインストールする場合のみ、jos-loc.prcも必ずインストールしなければなりません。
詳しくはアップデータ内の「manual.txt」を読みましょう。
ディレクトリ「Localizer PalmV」配下の以下のファイル(全18ファイル)
ADRS-LOC.PRC
btn-loc.prc
calc-loc.prc
date-loc.prc
frmt-loc.prc
gnrl-loc.prc
jos-loc.prc
josp-loc.prc
lnch-loc.prc
mail-loc.prc
memo-loc.prc
modm-loc.prc
net-loc.prc
ownr-loc.prc
secr-loc.prc
shrt-loc.prc
sync-loc.prc
todo-loc.prc
以上のファイル(最大23ファイル)を PalmVにインストール予約します。
Palm Desktopを起動し、「Install」ボタンを押します。
そして上で挙げたファイルを「Add」していきます。
すべてのインストール予約が終わったら「Done」を押して終わらせ、おもむろにクレードルにある HotSyncボタンを押しましょう。
HotSyncがはじまります!
J-OS一式はファイルサイズが結構大きいので、時間がかかります。
PalmV本体の画面を見ていると、今何をインストールしているかがわかるでしょう。
無事に HotSyncが終わったら、PalmVの画面が「HotSync operation complete.」となります。
「Log」をタップして、すべての項目が「OK」になっていることを確認しましょう。
では、「Prefs」を選び、右上のメニューから「J-OS IIIx」を選びます。
メニューで「Install Status」をタップして、インストールが成功(Success)しているか確認しましょう。
次に、左下のシルクボタン「MENU」をタップしてメニューを表示させ、「Enable J-OS」(J-OSを有効にする)を選びます。
再度確認を求めてくるので、「Enable & Soft Reset」を選びます。
リセットがかかって、PalmVが再起動します。
どうですか?
立ち上がってきた画面はちゃんと日本語になっていますか?
なっていれば成功です!
付録:PalmV以外の PalmOSマシンを日本語化するときの補足
私が所有している PalmV以外の PalmOSマシンも、上記とほぼ同じ方法で日本語化することができます。
以下にそれぞれの機種で注意する点を書きとめておきます。
・Palm III
Palm IIIはほぼ同じ方法で問題ありません(充電がいらないくらいかな)。
1つ注意することは、J-OS IIIxインストール時のローカライザーは「Localizer PalmIII」配下のものを使うことです。
・Palm IIIe Special Edition
同じ方法でいけます。
ただし、J-OS IIIxインストール時のローカライザーは「Localizer PalmV」配下のものを使う必要があります。
名前はPalm IIIですが、ローカライザーはIIIじゃなくてVです。
Special Edition ではない普通の Palm IIIe でもおそらく大丈夫でしょう。
(私自身は試しておりません)
・Palm Vx
PalmVxに付属しているPalm Desktopは 3.0.3です。
Dancin' on the Palmで公開されている 3.0.3用パッチを使いましょう。
もしそれでうまくいかなかったときは3Comのサイトにある 3.0.3をダウンロードする方法があるようです。
詳しくは Dancin' on the Palm のサイトに書いてある説明をごらんください。
日本語化の方法自体はPalmVと同じなのでこのページを参考にしてくださいね。
(私自身は試しておりません)
・Visor Deluxe
付属の Palm Desktopは 3.0.1仕様なので、基本的にPalmVと同じ方法で日本語化できます。
ただし、J-OS IIIxインストール時のローカライザーは J-OS生みの親、山田達司氏のサイトからダウンロードしてください。
(「2000/1/6」の記事からダウンロードできます・・・2000年2月5日現在)
絶対に他のローカライザーを使わないでください。
Visorの場合はこんな初期画面
「Install Organizer Software・・・」をクリックして作業開始
Visorはクレードル接続の方法を USBかシリアルから選べる
標準付属のUSBクレードルを使うときは、そのまま「Next >」をクリック
おわりに
以上、PalmVで日本語を使うための方法を簡単ですがまとめました。
少しでも多くの方が、悩むことなく無事に日本語化できることを祈りつつ、終わります。
最後になりましたが、J-OSを開発された山田達司氏、Palm Desktopの日本語化をされ、本記事の作成にあたり貴重なご助言をいただきました、S.P.C.の皆様に心より感謝いたします。
m(_ _)m
更新履歴
1999/09/26 初版
2000/02/06 「付録:PalmV以外の PalmOSマシンを日本語化するときの補足」を追記
「使うゾウ!」に戻る
大阪Palm III Home